ジャングルさんの双眼鏡・単眼鏡レビュー Binoculars and Monocular Review

素晴らしい銘機から普通機まで、双眼鏡・単眼鏡についてその覚書

サイトロン SV 842 ED 焦点内外像

サイトロン SV 842 EDは40mm / 10-20万円台前半価格帯クラスの双眼鏡中ではベストバイ候補の一つだと思っています。 AKプリズム採用による大きさと重さ、そして独自のグラマラスな鏡胴デザインですが、実際にホールドして長時間使用する事でこれらのデザインが単に見た目だけでない使いやすさに十分配慮された設計であることが実感できます。

ちゃんとしたフルレビュー記事を書かないといけないと思いつつ、NL pure やELのような比較的分かりやすい描写(どこでもいつでも優等生とでいいましょうか)と違い、SVはシチューションによる癖や描写の変化があり、その全容を見切れていないというのが本当のところです。

また、レビューとして持ち出しても観察観望に没頭して楽しんでいるうちに、blog用の文章のトピックスを持ち帰り忘れてしまっています。

 

中間報告も兼ねて、導入したての人工星によるSV 842 EDの特徴をご紹介します。

まずは、この評価方法についての注意は以下記事をご一読ください。

ピンホール焦点内外像による双眼鏡描写の理解 - ジャングルさんの双眼鏡・単眼鏡レビュー Binoculars and Monocular Review

 

 

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SV 842 ED 焦点内像

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SV 842 ED 焦点外像

SV 842 EDの色調ですが、僅かに赤・黄に偏る暖色傾向と、中間調と暗部の上の部分が明るく持ち上がる描写傾向があります。内面反射やベーリンググレアで白っぽく全体が明るくなるのとは全く違い、その原因がコーティングなのか硝材の吸収なのか良く分かりませんでした。

 

内外像を見てみますと、全体にWもR Gとも内外の対称性が高く球面収差補正が良好であります。ダハ プリズム稜線の仕上げも良好で、焦点面でのスパイク光条への影響も少ないです。内外ともB色を除いた各回折環も比較的綺麗で、Swarovski NL Pure 42とこの部分の品質は近かったです。 SV に特徴的なのは、B が内外とも大きくハロのように光束が広がっていることで、焦点面のピンホール像においてもBが収束せずに広がり点像の周りにまとわりついています。 既視感があるといえば、良質な中長焦点のアクロマート的な星像でしょうか。

このB(青色)の収差処理の結果か、NL PureやELと違うのは、LED 6500K White内外像に見られる外輪の青ハロと、内輪部の白色が黄赤に偏っていることです。NL Pureでは青ハロ成分がSVより少なく、内輪部がより白色に近い描写です。

 

断定はできませんが、このB成分の処理(球面収差、縦色収差)のしかたが、コーティグや吸収に起因する理由よりも、より支配的にSV「像」の特徴づけ、はては観察するシチュエーションへの変化をもたらしているのではないかと考えています。

 

難しいことを考えずとも、星も鳥も植物も一定レベル以上の品質で堪能できますので

私のSVフルレビューが何時になるかはお約束できませんが、それを待たずに是非店頭でお試しください。 

 

はい。