ジャングルさんの双眼鏡・単眼鏡レビュー Binoculars and Monocular Review

素晴らしい銘機から普通機まで、双眼鏡・単眼鏡についてその覚書

Swarovski ATX 25-65x 85 スコープ Part.1

先日、BirdforumにてSwarovski ATX-115:Star-test and Resolution Measurementなる投稿がされ、その内外像が光学性能的によろしくなく、議論になっていました。 結論としては、「スワロのスコープはATXやSTXアイピースモジュール内のプリズム で対物ユニット…

RICOH PENTAXの良心 気になる双眼鏡 AD 8x36 WP Part.2

肝心の光学性能的な見え味の話です。 中心のごく狭い範囲(みかけ視界直径5度未満と極端に狭い)は鋭像で優秀なポロ機中心像に肉薄と言えば大袈裟ですが結構良いところまで迫っています。 当初店頭で見た際には「明るく健康的な色彩でコントラストも良いけど…

RICOH PENTAXの良心 気になる双眼鏡 AD 8x36 WP Part.1

PENTAX AD 8x36 超まとめ ・実売1.5万円のダハプリズム双眼鏡としてはコストパフォーマンスに優れる ・Made in China でありながら、中華ブランド製品よりもQCは良好、アクセサリーを含め品質が半段高い。 ・実質40mmダハに近い大きさと重さ。長い鏡筒デザイ…

Swarovski NL Pure 10x42 焦点内外像  ( SLC 7x42 とも比較)

ダハプリズム式小型双眼鏡の現在ベンチマークともいえるNL Pure 42です。 ピンホール像からその一面を探っていきたいと思います。 この評価方法についての注意は以下記事をご一読ください。 ピンホール焦点内外像による双眼鏡描写の理解 - ジャングルさんの…

Nikon WX 10x50 IF 焦点内外像

WX 10x50 IF 焦点内像 WX 10x50 IF 焦点外像 Nikon WX 10x50 IF ピンホール人工星像による焦点内外像です。 6500K White, Red, Green, Blueの順です。 テスト概要と注意点は以下リンクをご一読ください。 ピンホール焦点内外像による双眼鏡描写の理解 - ジャ…

サイトロン SV 842 ED 焦点内外像

サイトロン SV 842 EDは40mm / 10-20万円台前半価格帯クラスの双眼鏡中ではベストバイ候補の一つだと思っています。 AKプリズム採用による大きさと重さ、そして独自のグラマラスな鏡胴デザインですが、実際にホールドして長時間使用する事でこれらのデザイン…

ピンホール焦点内外像による双眼鏡描写の理解

梅雨のあいだ星も鳥も見る機会がめっきり減りましたので、人工星でも眺めてみましょうかというのが発端です。 嘘です。 海外の双眼鏡や望遠鏡に関するサイトでは、その機材について数値化した評価がされているケースを多く見かけます。あくまで主観的な体験…

Swarovski NL Pure 8x32 quick review

NL Pure 8x32 既にNL Pure 10x42を所有し、いくつかの短所(グレア、ブラックアウト)を認めつつも不満なく往なす術を習得したところでした。そして、得られる視界体験の後には、毎回の感嘆と10倍の選択で正しかった自分を褒めてあげたいという自己愛撫的な…

スワロフスキー・オプティック ショールーム訪問記

ご対応いただいたハクバ写真産業のTOさん、TAさん、筆者(右) 2020年7月にベルボンより事業譲渡を受け、スワロフスキーオプティックの日本総代理店権を取得した ハクバ写真産業株式会社の本社ショールームにお邪魔しました。 場所は東京・両国駅のすぐ近く、…

SWAROVSKI CL Pocket 8x25 趣味性の高い愛玩的双眼鏡

2021年 新発売された CL Pocket elegant 25は、外装の優美さがさらに増し、新たな色としてアンスラサイト(無煙炭)が追加されたことが最初に目に付くところです。 対 Zeiss Victory Pocket (FLレンズ採用の25mm)という後出の強力な好敵手に対し、スワロフス…

NL Pure 8x32 と SF 8x32  短時間対決の勝者は?

某月某日。 偶然にもSwarovski NL Pure 8x32 と Zeiss SF 8x32を見比べる機会を得ました。 以前blogで、SF 8x32の試用の際、購入したい3cmの筆頭と書きましたが。 しかし早くも強敵の出現です。 試用時にNL Pure 32の予価について聞いていませんでしたが、20…

SWAROVSKI  EL SWAROVISION 10x50

Swarovison 50mm機を試用した時はまさに衝撃だった。「鮮烈さ」という言葉を苦し紛れの表現で使い出したのもこの機種からである。 Color fidelity という単語の本質的意味と意図することに意識しはじめたのもこの機種からだと思う。 近年の双眼鏡におけるパ…

サイトロン SIGHTRON SV 842 ED ファーストインプレッション

SV 842 ED と NL Pure 42mm Made in Japan サイトロン 渾身の新製品 SV 告白すると、現在所有の双眼鏡中で持って触って楽しい、見て楽しい双眼鏡の筆頭。 そもそも何を持って「良い」双眼鏡なのか、究極的には個人の価値観の違いによる。 また、双眼鏡は「ア…

SWAROVSKI SLC 7x42

ELもSWAROVISIONも経て、やはりこの旧SLCにまた帰ってきてしまう至極の品。 超まとめ ・年代、リファブリッシュのタイミングでコーティング等の違いが顕著 それによるカラーバランス、透過率の違いが大きい ・プリズムの曇った中古個体にかなりの確率であた…

賞月観星プリンス UF 7x32 WP (Part 2)

この双眼鏡を自然観察、日中の用途に使う場合や、プリンスUFを購入する際に留意する点に触れる。 1) 自然観察での見え方、グレアやフレア耐性について 2) 立体視と近距離の見え方 3) 歪曲収差補正と回転球現象(GE,RB) 4) 格上の双眼鏡との比較 5) 外装ゴムと…

天文用途の双眼鏡では推奨評価 賞月観星プリンス UF 7x32 WP (Part 1)

ずっしりがっしり、堅牢性を感じるつくり。 超まとめ ・センターフォーカス(CF)の低倍率ポロ機というニッチなジャンルに高性能・高級機のエッセンスを入れ込む事に成功 ・従来ポロ機の大きな弱点であったプリズム周辺内面反射の改善に大きな進展 高い像面(…

最後のダイアリート Zeiss ClassiC 8x56 B/GA T* Dialyt

Germany T*P*後期品 コーティングに改良の痕跡 7x42 や 6x42 Skipperに知名度で押され、影が薄い8x56 このシリーズでは結局最後まで生き残り、2016年の250台限定 Final Editionを持って最終生産を完了し、有終の美を飾った。 ドイツ東西統合前から過渡期にWe…

Leica Trinovid HD 8x32 古風なアクロマート画質でも味わい深い

3cm機は口径と明るさおよび重量のバランスが良く、20-25mm機の暗さや物足りなさと42mm機の携行性の若干の悪さを補う絶妙なポジションにあると思う。しかし、これ1台という決定打が個人的には中々見つからない。 古くはZeiss Dialyt 8x30 , Trinovid BA BN 8x…

Zeiss Dialyt 6x42 B Skipper 双眼鏡界のレアモン

Zeiss Dialyt 6x42 B Skipper Carl Zeiss ClassiC ( Dialyt ) 7x42B/GAの派生モデル、または同じSkipperの名前でマリン用途であるグレーラバー7x50の兄弟機として語られる事が多い。実際に7x42と対物レンズ、プリズム、鏡胴など共通部分が非常に多い。 生産…

Zeiss Victory SF 32 (8x32)試用

デモ機のSF 8x32 をごく短時間試用しました。話も少々上の空で、没頭して観ていました。SFシリーズ待望の32mm機。全長が152mmと少し全長が長い以外は軽量かつ、構えた際の重量バランスがメーカーの主張のとおりアイレンズ側に持たせることでとても軽く感じ、…

珠玉の逸品 五藤光学 GT-M518 

五藤光学 創業90周年記念の単眼鏡 マニア目線でみたこの単眼鏡の実力はいかに? まとめ実際に屋内、博物館、観光地巡りからハイキングまで様々なシーンで使用した。「基本設計的」には素晴らしく、単眼鏡としては素晴らしい見え味のポテンシャルを持っている…

賞月観星 Pleasing Goddess HR 8x32 WP

2019年5月発売Pleasing Goddess 8x32 まとめ pros・Swarovski CL Brightを意識したコンパクト・軽量デザイン・マグネシウム鏡体によるソリッドなデザインと堅牢感・Pleasing HRより品質の高い外装ラバー・良質な対物、接眼レンズコーティング・良好な縦色収…

Zeiss Conquest HD 8x32

旧CL Companion , Genesisの3cm機と比べて一番、視野が明るく、中心からマイクロコントラストを強調した像のエッジにキレがあり、像に鮮やかさを持つ機種。色味は僅かにグリーンアンバーだが、ニュートラルに近い。近距離の画質低下が少なく、どの距離でも像…

Swarovski CL Bright 8x30

超まとめ ・最新のスワロフスキー機種で得られるのと同じ、明るくカラフルで鮮やかな視界を楽しめる ・内面処理やフレアコントロールが高いレベルで行われているが、アイカップ位置によってはクレセントグレアがでる ・最短距離が実質2.7m以上と長く、マイク…

双眼鏡 内面反射対策についての誤解

双眼鏡のレビューサイトや、個人のblogなどで双眼鏡について様々なレビューがなされていますが、その性能評価の一端として内面反射について言及されることが多くなったように見受けられます。自分も購入検討の参考に役立てていますが、時にその評価と実用に…

Zeiss Theatis 3.5x15 最初期

1929年発売初期のノンコーティングであるが、その後のコート有り普及品にくらべて重量が重く金属塊感あふれるつくりをしている。 接眼見口の樹脂は、なんとエボナイト(加硫ゴム)製で、万年筆愛好家によく知られる独特の臭気となめらかな手触り・鈍い艶を放…

Canon 10x32 IS (Powered IS Model) バリアングルプリズム を脱した意欲作

2017年突如発表されたPowerd IS搭載の32mm機種。 その時点で12x36 IS IIIなどのIS制御アップデート機種の発表が続いていたので、個人的には発売後10年を越えた10x42LISのモデルチェンジを期待していたが見事に外された。まずはサマリーを。pros・改善された…

blog 開店にあたり

価格.com 縁側「双眼鏡・単眼鏡レビュー」から全面引越し 新装開店いたしました。 レンズという不思議な物体を通して眺めるあたらしい発見・感動・出会いをお手伝いするとともに、皆様からも学ばさせていただきたいと思っています。 今後こちらと Twitter @J…

Zeiss 7x42 B/GA ClassiC - Dialyt は本当に絶対王者か? (2)

実視20代の頃に一度本機を所有したが、好きになれず。 より視野が落ち着いて見え、かつ中心像のキレが素晴らしいLeica Trinovid BA 7x42 や薄暮夕景が油彩画に見えるSwarovski SLC 7x42 の順にすぐに乗り換えてしまった。7x42 Classicに対するその頃の印象は…

Zeiss 7x42 B/GA ClassiC - Dialyt は本当に絶対王者か? (1)

超まとめ ・「性能」の価値観が多様化した現在、双眼鏡の頂点とするにはいささか乱暴過ぎ。 ・ Dialytでしか味わえない独自の世界観は確かに存在する。 ・ 光と色の純度を保ち(+ブースト)眼へ届ける能力が異様に高い。 しかし筆者はDialyt 6x42 と 8x56が…